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あの子のことを知らない。
知ってるけど知らない。
正確に言えば、あの子はクラスメイトであることと、
最近では文化祭の実行委員になっていること。
普段は教室で本を読んでいる。
どんな本を読んでいるかは知らない。
『言葉』という単語で古今和歌集や旧約聖書まで
語りだす、そんな女子だ。
「文化祭のクラス発表でね、
ちょっと相談があるんだけどいいかな?」
優等生の気質といったところだろうか。
誰に対しても差別することなく、
文化祭について熱心でない自分にさえ
こうして、まるで息を吸うように
毎日の決まった友達に挨拶するように
まるでそうすることが当たり前であるかのように
接してくるところは
・・・どことなく苦手意識があったのは事実だ。
話を戻すことにしよう。
このような
一見地味な外見のおとなしい子に見える彼女だが
1つだけ確実に知っていることがある。
それは・・・この特有の感度の高いセンサーのせいだ。
彼女の胸は・・・大きい。
大きさだけで言えば学校でトップ争いをする程、
腰のくびれからの全体的な美しさで言えば
美乳という意味では
圧倒的に首位に君臨するのではないかと。
制服の中に隠された事実に、
もちろん見たわけではないのだが
確信のようなものを抱いていた。
ただ、それと相談を受けることとは別問題だ。
僕にも感情はある。ただ、個人的な感情だけで、
困り果て僕を頼りにしてきている彼女を
見捨ててしまっていいのか、
それは人としてどうなのかとも考え
・・・受けることにした。
しかし・・・
あの日、あの教室で彼女が最初に口にしたのは
全く予想もしないことだった。
「ねぇ、言葉の力って信じる?」
あの子の事を知らなかった。
その心の奥に隠された本当の意味を・・・
彼女は・・・僕だけを殺そうとした。
収録時間:約1時間
CV:いちか
イラスト:esugi
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制作:GREENWAY
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